【Q】SSBの変調方式でPSNとはどういった仕組みの変調方式な のでしょうか? 【A】SSB変調波を得る方法は、以前より次の3つの方法が知られて います。平衡変調器では、搬送波が抑圧されるだけで、SSB波は得ら れませんので、平衡変調と側波帯除去と分けて考えた方が良いと思 います。 1 フィルタタイプ   平衡変調器で作られた搬送波抑圧両側波帯の出力を帯域フィルタ  で片方の側波帯のみ取り出してSSB波を取り出す方式です。クリ  スタルフィルタが容易に入手出来るようになった頃からよく用いら  れるようになりました。近年のメーカ製はほとんどこのタイプでし  た。   フィルタが比較的高価である事が欠点です。 2 フェージングタイプ(PSN)   2組の平衡変調器で作られた搬送波抑圧両側波帯の出力を合成し  て、位相操作により片方の側波帯を打ち消してSSB波を得る方法  です。クリスタルフィルタが容易に入手出来なかった頃によく使用  されましたが、昭和50年頃には自作以外は姿を見なくなりました。 3 第3の方法(PSNの1種)   上記2のフェージングタイプの1種でウエーバータイプとも呼ば  れている方法です。基本的には2と同じ原理なのですが、搬送波抑  圧両側波帯の出力の合成をデジタル信号に置き換えて処理(DSP)  する方法です。   以前から原理的には解っていたのですが、そのCPU回路が大き  くなって実用にならなかったのですが、最近の超LSI技術により  安価で小型に出来るようになり最近のRIGに採用されるようにな  ったのでしょう。